伊礼先生の敷地調査&ヒアリング
2021年05月25日
こんにちは、設計の五喜田です。
今日は、野田市で伊礼先生が現在計画中のお客様宅へ、現地調査&ヒアリングに立ち合わさせていただきましたので、その内容をお伝えします。
伊礼先生の実設計を間近で見ることが出来る滅多にない良い機会ですのでその記録としても皆様にお役に立てるかと思っています。
敷地は154.8坪の平坦な敷地で敷地西側に幅員7.3mの道路、南側に高さ8.0mの事務所ビル、北側は最近建ったばかり分譲地(4棟が隣接)、
東側は駐車場といった条件。
築80年の数寄屋住宅の建て替えで、ご家族はご主人様、奥様、お子様2人、お母様の5人家族。
まずは、敷地状況を念入りにチック。日当たりはどうか、敷地からの景色。北側分譲地の洗濯物の日当たりの影響など。
そして、今お住まいのお宅に上がらせていただき室内を見させていただく。
格式の高い武家屋敷の様な佇まい。
玄関の三和土(タタキ)土間を上がった正面に3帖の畳敷きの内玄関。
右に行くと床の間のある座敷とその奥には離れ。離れはこの建物の中で一番日当たりがいい場所。
左に行くと居間。奥には食堂と台所が続く。さらに奥が浴室。
8畳ほどの居間には壁内にすっきり納まった作付けのお仏壇と神棚。
居間の南面一面に作付けられた書院、低めに抑えられた鴨居に長押はなく全体的にすっきりとした印象。
地域の街並みを形成してきた歴史的に価値のある建物であることは間違いない。そんなお宅です。
今回の計画は、リノベ―ションではなく建て替えですので、
今あるお宅は解体し、更地にする分けなのですが。。
お宅の中を一通り見させていただいた後はご要望を確認。
お客様の必要な部屋、和室は必要か、テレワークの部屋は必要か、冷暖房はどうするか、キッチンは主に誰が使うか、
持ち込みたい家具はあるか、食洗器など使いたい設備はあるか、TVを見る頻度はどれくらいか、駐車場は何台必要か等のご要望を確認。
そして、ご予算の確認、今後のスケジュールの確認。
伊礼先生はおっしゃっていました、今回の計画で大切な事は、どう陽の光を取り入れるかだと。
そして、それは配置によって決まる、、と。
最後に、もう一度敷地の確認。
これも念入りに時間をかけて。
伊礼先生は何かを考えながら、手を動かし間数を数え、南側の隣地境界から建物の離れをご自身の両手を広げた身体寸法で確認しながら、
南側のお庭を行ったり来たり。
その滑らかな動きやしぐさは、物理的に何かを作り出すというよりは、
何かもっと柔らかく自然に生まれる音楽を奏でているかの様に見えました(笑)
伊礼先生の心の中は、私が思うよりずっと穏やかなんでしょうね!
まだ始まったばかりの計画ですが、私が見たこと聞いたことをありのままにお伝えできればと思います。