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『小さな家で楽しむスタイルのある暮らし』 2015年11月号

2016年02月28日

無題

・守谷の家

・茨城県守谷市

 

隅から隅まで

目と手が届く小さな家

 

この家の建て主、中山さんは、地元で工務店を経営しています。

仕事でお客さんに提供したいと思っている「いい家」を、今度は自分のために建てました。

信頼のおける建築家が集大成と胸を張る、小さくても心の行き届いた住まいです。

 

いい家だな、としみじみ思える

それがどれだけすごいことか

 

この家の主である中山さんは、地域工務店の経営者です。設計をした建築家の伊礼智さんとは、仕事通した長い付き合い。中山さんにとっては、建築のことをいろいろと教えてくれる史であり、また、たびたび一緒にお酒を酌み交わす兄のような存在です。信頼を寄せていた中山さんにとって、自宅の設計を依頼することはごく自然な成り行きでした。

伊礼さんが目指したのは、3人家族が過不足なく暮らせる小さな家です。「私は、まわりを圧迫しないような慎ましさのある佇まいの家が好きなんです。外見は出来るだけ小さくして、中の住み心地がよければそれが一番いい」。その考えに賛同している中山さんとしても、「自分の工務店ではこういう家をつくります」と宣言するような気持ちで施工に取り組みました。

玄関を入ってすぐのサブリビングは、2階まで吹き抜けていますが窓は少なく、明るさは抑え気味。そして、奥のLDKは、それとは対照的に一般的な1階よりも天井が低く、大きな窓からの光にあふれています。中山さんは工事中、この天井の低さに不安を抱いたとか。でも、完成してみると心配したような圧迫感はなく、ソファに腰掛けたときにかえって落ち着く空間であることがわかりました。「この家には、天井の低いところ高いところ、明るい所暗いところ、広いところ狭いところ、いろいろ盛り込みました」と伊礼さん。空間の変化がたくさんある家だから、一つひとつの部屋は小さめでも、「いろいろな場所がある」感覚になれるのだと言います。

隅から隅まで、家具をつくるように細やかにつくられているのも特徴です。たとえば木で組み上げる階段は、縁の角を丸く削り、滑り止めの溝を1本1本手で刻んであります。見た目にも、実際に触れたときやぶつかったときにも「痛くない」ように配慮することの積み重ね。それがこの家全体の「手触りの良さ」になっています。

「特に中山邸くらいの広さの場合、床・壁・天井が人に近くなるので、素材の存在感が大きくなるし、空気環境にもいっそう配慮しないと」と伊礼さん。だから、できるだけ室内の空気を汚さないような天然の素材を使いました。壁材に用いたのは、柔らかい色調の「そとん壁」。主原料は多孔質の火山灰で、調質昨日や消臭機能もあり、室内空気を清浄に保ってくれます。また、床材をはじめとして、手を触れやすい玄関やキッチンのカウンター天板には無垢の木をふんだんにあしらっています。無垢の木と相性のいい暖房システムとして、屋根に受ける太陽熱で外気を暖め、床下に送るソーラーシステムを採用。熱くなり過ぎないので床の無垢材を反らせることもなく、常に新鮮な外気を取り込め、ふわりとした温もりのある家になりました。

住む人が、隅から隅まで目と手が届いて、無駄がない家。自分の設計の集大成という位置づけだったこの家で、伊礼さんは自分の家づくりに確信を持てたといいます。「固定観念を外してひとまわり小さくしたら、予算にも余裕ができます。そこで、本物のいい素材を使えるようになるし、小さくした分だけでていねいに設計すれば、心地よさの密度が上がります。食べ物で言うところの“コク”が出てくるんです。」

どこにも派手さはないけれど、そこにいるとしみじみ「いい家だな」と思える。施工会社としてこれまでいろいろな家をつくってきた中山さんには、それがどれだけすごいことなのか、よくわかっています。そして、自分がいいと思う環境に身を置くことで、お客さんにも自信をもって説明ができるようになりました。

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