ケーキ屋さんの施工が気に入って。
偶然立ち寄ったケーキ屋さんがわたしたち自然と住まい研究所の仕事と知ったというKさんから、2年前に連絡がありました。建築家への設計も視野に入れられているということでしたので、迷いなく伊礼智さんを紹介しました。伊礼さんに土地を見ていただいたのは、霜柱が立ち強い風が吹きすさぶ寒い冬の日でした。
「冷え込む場所ですが冷暖房はあまり使いたくないとか、庭に子供たちが遊びにくる家にしたいとか、たぶんあまり人が言わないような要望をお話したら『おもしろい』と言ってくれたんです。それで伊礼さんに決めました。」とKさん。「自然と住まい研究所が建てられた家を何軒か拝見したのですが、どこも仕上がりがキレイでした。腕のいい大工さんに建てて欲しいと思っていたので、それも決め手でしたね。」
「職人さんと話したり、緻密な仕事ぶりを拝見したり…過程を見ていると、住んでからも安心できます」と家を建てる過程も楽しんでいただきました。「設計者、施工者、住まい手の『こう住みたい』というポリシーが三者で一致した、今考えても素敵な出会いでした」
家族が働く家に。
この家で暮らすようになってから、家族が働きものになったとKさんはいいます。「娘が雑巾がけしてる姿を初めて見ました(笑)」これは冗談としても、家族全員が愛おしく感じる家になったことは間違いないようです。
「どこにいても自然を感じられるような家になって時間の使い方も変わりました。テレビは見なくなり、かわりに読書や家族で話す機会が間違いなく増えましたね」と話すように、この家には家族と自然をつなぐチカラが宿っているようです。